日常的に使われる「△△論」ということば

さて,「グラフ理論」と「グラフ・アルゴリズム」は研究分野としてかなり違う気がします (先端研究者は両方ともやっていたりするものですけど).しかし,(情報科学の) 応用系領域ではよく「〜〜にはグラフ理論が用いられている」というような言い方を聞きますが,ふたを開けてみると「グラフ理論」を使っているわけではなくてただ「グラフ」を使っているだけというようなことはよくあります.なんにでも「理論」とつけてしまいたくなりがちなのはなぜでしょう.
例えば,プログラミングするときにint型とか使うからといって「Java言語は整数論を使っている」とは言わないと思いますが,それと同じような違和感が「〜〜にはグラフ理論が用いられている」というような言い方にはあります.そういうものが研究論文にもあるので困るわけですが.
同じようなことが「確率論」とか「計算論」というものにもあって,該当分野の人も困ってるのではないかと勝手に推測します.