Fulkerson賞

今年のFulkerson賞が発表になりました.離散数学における国際賞で,3年に1度授賞されます.授賞対象は論文です.
http://www.mathopt.org/?nav=fulkerson_2012

ランダムグラフのH因子に関する論文は知りませんでした.勉強不足です.Triangle-factorに関しても未解決であるということは知っていたのですが,この論文はもっと一般的な結果を出しているのですごいです.

他の2つは,最疎カット問題の近似アルゴリズム距離空間埋め込みと半正定値計画法を使ったもの (これはその後の,unique games conjectureとか,Raghavendraらの結果につながっていく,重要なもの) と,グラフ列の極限という概念を通して解析的グラフ理論を創始した論文.