Kinetic and dynamic data structures for convex hulls and upper envelopes

Giora Alexandron, Haim Kaplan and Micha Sharir
Computational Geometry
Volume 36, Issue 2 , February 2007, Pages 144-158
http://dx.doi.org/10.1016/j.comgeo.2006.01.002

WADS2005論文のジャーナル版.
計算幾何ではdynamic data structure (動的データ構造) だけでなく,kinetic data structure (運動データ構造) の研究もさかんである.
ここで,dynamic data structureとは,考えているデータに変更がある場合を想定したデータ構造で,その変更にすばやく対応できるとよい.そのような変更は例えば点の挿入や削除といった「離散的」なものである.
一方,kinetic data structureでは,考えているデータが動く場合を想定したデータ構造で,その動きに応じてデータ構造の変更ができるとよい.そのような動きは点がある直線に沿って一定速度で動くような「連続的」なものである.
この論文では平面点集合の凸包を保持するデータ構造を議論している.
ただし,各点の座標は記述複雑さ (description complexity) が定数である時間の関数であり,
新たに点が挿入されたり,削除されたり,また,点の軌道が突然変更されるといったことも起こる.
(状況はかなり複雑…)
このような問題に対して,効率的な乱択データ構造を提案している.Treapとか使っている.