h-Vectors of Gorenstein polytopes

Winfried Bruns, and Tim Roemer
Journal of Combinatorial Theory, Series A
Volume 114, Issue 1 , January 2007, Pages 65-76
http://dx.doi.org/10.1016/j.jcta.2006.03.003


整凸多面体のEhrhart多項式に関する論文.
整凸多面体のEhrhart h-vectorに対してDehn-Sommervilleの関係式のようなものや単峰性の成り立つのがいつなのか考察している.
こういう研究では付随する多項式環を考えるというのがStanley以来の方針.
そのときに重要となるのがGorenstein環で,Ehrhart h-vectorがDehn-Sommerville関係を満たすことと付随する代数がGorenstein環であることが同値であることが知られている.
なので,今問題となっているのは単峰性の方になる.
Athanasiadis (2005) はBirkhoff多面体に対して単峰性を証明した.
(これはStanleyによる予想の肯定的解決である.)
この論文では,Athanasiadisの研究を一般化して,「与えられた整凸多面体が正則ユニモジュラ三角形分割を持ち,付随する代数がGorensteinならば,そのEhrhart h-vectorは単峰性を満たす」ことが証明されている.
証明では,Ehrhart h-vectorの議論を普通のh-vectorの議論に変換して,単体的凸多面体の上限定理を利用している.