ダグシュトゥール2日目

「Schematization in Cartography, Visualization, and Computational Geometry」というワークショップを1週間おこなっています.Cartographyというのは地図学とでもいうのでしょうか.地図自体に関する学問を指すこともあるようですし,地図作製法という技法を指すこともあるようです.Visualizationは可視化です.Computational Geometryは計算幾何学です.Schematizationというのは何でしょう.対応する日本語があるのでしょうか.意味合いとしては,簡略化した図として表すこと,といったようなものです.私はschematizationの専門家というわけではないですが,おそらくcomputational geometryの立場の人間でschematizationに興味がある人として招待されたのだと思います.いろいろな分野の人がいて,計算機科学でもアルゴリズムの人,情報可視化の人がいて,地理学でも地図学の人,地理情報システムの人がいて,他にも心理学者とか,企業でカーナビなどのシステムを作ってる人などが参加していて,学際的でありながら,参加している人が何かしら共通の目的を持っているという集まりです.昨日と今日はチュートリアル的な講演が主な内容で,いろいろな分野の人々が各分野の簡単な紹介とschematizationとの関わりを説明してくれました.すごく勉強になります.

そして,今日からダグシュトゥールでは展覧会が開かれています.「Underground Maps Unravelled」というタイトルのもので,このセミナーの参加者でもあるMax Robertsの企画で,彼が作成した地下鉄の路線図や実際に使われている地下鉄の路線図が展示されています.これを見ていると,どのような地下鉄の路線図が「読みやすい」ものなのか,ということについて深く考えさせられます.この展覧会は他のところでも開かれていたようで,彼のページでその雰囲気が紹介されています.ちなみに,彼は認知心理学者で,どのような路線図が読みやすいのか,ということを心理学の観点から研究しているようです.