第3回GCOE秋学校

9月1日から3日まで合宿形式で「アルゴリズムバイオインフォマティクス」というテーマの秋学校を開催した.

Algorithms for Reconstructing Phylogenetic Trees

お茶大のJesper Jansson氏による系統樹復元問題に関するアルゴリズムについての講義.系統樹復元にはdistance-based method,character state method,statistical method,consensus methodがあって,この講義ではstatistical method以外を扱った.個人的には,character state methodとconsensus methodの組合せ的な考え方は好きで,研究してみたくなってきた.

Computational Topology

ダートマス大学Afra Zomorodian氏にトポロジーアルゴリズムについて講義をしてもらった.とはいっても,トポロジーの概念自体が情報科学を勉強してきた人たちにとってあまり知られていないものなので,その導入から講義してもらった.結局,アルゴリズムのはなし自身は省略になってしまったけど,トポロジーをどのようにしてデータ解析に用いることができるのか,という話や,そのバイオインフォマティクスへの応用にも触れてもらえたので,とても有意義だったと思う.

Combinatorial Pattern Matching Algorithms for Biomolecular Structures

東大の渋谷先生による組合せパターンマッチングに関する講義.特に,文字列に対するアルゴリズムをどのようにタンパク質に拡張するか,という話だった.タンパク質を文字列が3次元空間に埋め込まれたものだと見なすと,そのように「拡張する」という発想が生まれる.面白い.また,自然な確率的入力モデルを仮定することで,平均時計算量が線形になるという話もあった.

その他

マホロバマインズはロケーションがよいし,値段もリーズナブル.部屋も広い.
こういう企画をするときは,やはり自分が楽しむことが一番で,そうすれば楽しむことができる人が1人はいることになる.そうでなくて,自分は楽しめないけど,他の人のために...と思うと,楽しむことができる人が0人になりかねない.今回は参加者がとてもアクティブだったので,すごくうれしかった.そのおかげで自分もかなり楽ができた.演習をちゃんとやるというスタイルも浸透してきてるので,それだけでも私は何か貢献できている気がする.
こういう企画は是非継続していきたい.